« 3/13 「春のゴンチチ」@浜離宮朝日ホール | トップページ | マイケル・ジャクソン / 西寺郷太 »

2010.03.18

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド / 村上春樹

古い本ですが、せっかく読んだので。

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈下〉 (新潮文庫)(amazon)

Wikipediaによると発表されたのは1985年。ということは25年前の作品ですか。「世界の終り」と「ハードボイルド・ワンダーランド」の2つの世界が交互に書かれていく物語です。
「世界の終り」は、周りから隔離された街に主人公が迷い込み、そこでの生活を続けるのか、抜け出すのかという選択を迫られる物語です。一見のどかな世界で、留まればそれはそれで穏やかな生活ですが、そこには違和感がつきまといます。「世界の終り」とはなんなのか。
「ハードボイルド・ワンダーランド」は、近未来、計算士と呼ばれる仕事に就く主人公が、ある日地下に住む老科学者から出会うことから、いろいろなことに巻き込まれていく物語です。30過ぎのクールな主人公が、アリスのワンダーランドに迷う込んだような展開が続きます。まさにサイバーパンクでハードボイルドなワンダーランド。
最初、この2つの物語はまったく接点を持たないように感じますが、読み続けるうちに徐々に接点が浮かび上がってきます。そしてその接点になるほど!と思い、そしてこの二人の主人公がどういう結末をたどるのか、非常にドキドキさせてくれます。最後はせつないですが、希望のある終わり方と言ってもいいんじゃないかと思いました。

私が読んだ春樹作品は、こういう2つの物語が交互に書かれるものが多いですね。海辺のカフカしかり、アフターダークしかり。あと、特に「ハードボイルド・ワンダーランド」は、主人公の思考がどんどん外れていくのが、いかにもそれらしい。どうでもいいことを思い出したり。おかげで変なところで読むのを止めると、何の話だったかわからなくなりますな。しかもそれが何かの伏線だったりもするし、あとのほうでまた思い出したりしてくれるので、気が抜けません。

まだ読んでない作品があるので、徐々に読んでいこうと思います。

|

« 3/13 「春のゴンチチ」@浜離宮朝日ホール | トップページ | マイケル・ジャクソン / 西寺郷太 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 3/13 「春のゴンチチ」@浜離宮朝日ホール | トップページ | マイケル・ジャクソン / 西寺郷太 »