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2009.03.08

愛人[AI-REN]特別愛蔵版 上下巻 

ちょっと個人的に運命めいたものがあるコミック。愛蔵版です。

 

田中ユタカ氏がヤングアニマルで連載していたマンガです。すでに単行本も手に入りにくい状態でしたが、今回愛蔵版の上下巻が発売されました。

田中ユタカ氏といえば、やはり成年マンガ家さんというのが有名です。成年マンガ家さんが一般誌に連載すると、どうしてもエッチ過剰なラブコメになりがちだと思います。私も連載自体は知っていましたが、偏見があってノータッチでした。ある日、私がネットで、このblogで書いた「ヨコハマ買い出し紀行」最終巻のレビューを引用してくださった方がいたのを見つけました。その方は、私が「ヨコハマ~」に出てくるロボットについて、「彼女たちは人の夜を看取るために生み出されてのではないか」という部分を引用して、「田中ユタカの愛人を思い出した」とコメントされていました。今まで偏見があったぶん、私はちょっと驚いて、そしていつかこの作品を読んでみたいな、と思いました。最近、本屋さんでこの愛蔵版を見つけて、運命めいたものを感じて、それを持ってすぐにレジに向かいました。

ストーリーは、近未来、過剰な遺伝子操作によって人間の生殖機能すら失われてしまった世の中で、余命宣告を受けた青年イクルと、精神なケアをするために生み出された人造遺伝子人間、通称「愛人(ai-ren)」のアイが世界の片隅で生きていく話です。世界はそこら中で戦争が起こり、遺伝子異常による「ヒトでないもの」が人類を滅ぼすと噂されている末期的な状態ですが、イクルとアイの二人はそれとは無関係のように、お互い残り少ない命を一生懸命に生きて、暗い闇を、お互い純粋な愛情を持ってそれを乗り越えていきます。

この作品のすごいところは、「生きるって素晴らしい!」「愛するって素晴らしい!」ということが、まさに作者が身を削って描かれているというのが、痛々しいほど誌面全体から伝わってくることです。それは単に描きこまれたということではなく、コマの一つ一つ、セリフの一つ一つに作者の熱意が感じられるということです。正直読んでいて震えが来ました。初めてTV版のエヴァンゲリオンを観たときとちょっと似てるかもしれません。

amazonレビューなどでも見てわかる通り、この作品は非常に読者に愛されている作品です(愛蔵版が出るくらいですから当たり前ですが)。私のように偏見を持っている人はもったいないです。ぜひ読んでみてください。

(関係ないですが、表紙がちょっと「恋空」っぽい(^^;)

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