« Kanon DVD Vol.2&3 | トップページ | 月面兎兵器ミーナ »

2007.03.25

風の歌を聴け/1973年のピンボール/村上春樹

最近、ニュースで村上春樹氏の名前を見かけるようになりました。それは主に、彼の小説が海外でも大人気で、世界で注目される小説家になった、というものです。私は、日本の小説が海外で人気が出る、というのがいまいち実感が沸きません。それは、今まで読んできた小説が、現代日本に根付いた社会性のあるものや、あるいは時代小説ばかりだからなのかもしれません。

それまで氏の小説は、ノルウェイの森だとか、ダンス・ダンス・ダンスとか、名前だけは知っていましたが、読んだことは一度もなく、青春モノなのか恋愛モノなのか、ジャンルも良く分かりませんでした。で、百聞は一見にしかず。氏のデビュー作から三部作といわれている、「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」を読んでみる事にしました。ちなみに私にとって「風の歌を聴け」と言えば、オリジナルラブのアルバムだったりします。

2作とも、1970年前後の、主人公の「僕」と「鼠」の物語です。
「風の歌を聴け」は、二人とも大学生で、「僕」は東京の大学に通っているが、夏休みに海辺の街に帰省して、「鼠」と共になじみの店「ジェイズバー」でビールを飲みながら、他愛もないことを話し、退屈に過ごしていきます。
「1973年のピンボール」は、そのあとのお話。「僕」は東京で翻訳会社を興し、双子の女の子と一緒に生活していきます。海辺の街に住む「鼠」は大学を辞め、ある女性と出会い、別れ、孤独に苦悩していきます。「風の歌~」と違い、こちらでは完全に二人の別々の話が展開され、二人の若者がそれぞれたどっていく道を書いています。

どちらの話も、登場人物はみな若いのにやたら世の中に対してドライで、哲学者のような会話をし、積極的に自分から行動することもなく、けだるい感じで話が進んでいきます。しかし、1970年の20代前半という頃は、今とは違う、こういう世の中の流れがあったのかもしれません。今の世の中と比べると、世間離れしすぎているのですが、なぜか主人公に共感したりする自分がいることに気が付きます。彼らの哲学者のような会話を噛みしめるように読み、一見シュールな彼らの行動を理解しようとしてみます。

推理小説でもないから、物語のクライマックスなんてほとんどないんですが、彼らの行動の一部始終を知りたくて、ページを進める手が止まらなくなります。不思議な感覚でした。

どちらの小説も200ページ足らずの薄い本でしたので、一気に読めました。最後の「羊をめぐる冒険」は2巻の長編小説なので、すこし時間がかかりそうです。

風の歌を聴け 1973年のピンボール
(amazon)

|

« Kanon DVD Vol.2&3 | トップページ | 月面兎兵器ミーナ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« Kanon DVD Vol.2&3 | トップページ | 月面兎兵器ミーナ »